「うつ病歴20年目」のオジサンの闘病日誌です!「うつ病」かなって思ったら…!「うつ病」になっちゃったら…!「うつオジサンの闘病日誌」を読んでみてください!何かのヒントになるかもよ!

うつオジサンが考える「アドラー心理学」の効用とその可能性~その5「対人関係をよくする方法!」~

職場でも学校でも、生きていく上では人との関わりは避けては通れません。
中には「他の人と上手に付き合うことができない」と悩んでいる人は多いのでは…?
今回は、人と関わるうえで大切にしていきたいことや気をつけたいことを「アドラー心理学」の観点から見ていくことにします。
「うつ病」との関連性もあるのではないかと思うのですが…!

第一回(プロローグ)

第二回(基本理念)

第三回(負のスパイラル)

第四回(ポジティブな自分を作る)

【対人関係を良くする方法…!】

うつオジサンが思うに、「うつ病」になってしまう大きな原因の一つが対人関係ではないかと…。
誰にも関わらずに生きていれば、「うつ病」にはならないのではないでしょうか。
そうなると、それはそれで孤独感に苛まれるかもしれませんけどね。
それらを防ぐために、アドラー心理学から教えてもらいましょう!

良好な人間関係を育む「横から目線」とは…?

人を褒めるという行為は、すべてが相手にとってプラスになるわけではなく、褒め言葉に注意しなければ逆効果になることも…!
人を褒めるという行為は、一見するとその人の成長を促す行為に思えますよね。
しかし「褒める」という行為は上下の関係性が前提のもとになされるものです。
逆に言えば、叱るという行為も同様です。
それは無意識に人の上に立とうとしている行為である場合が多いのです。
上から目線ではなく、「横から目線」を心がけることで「勇気づけ」はなされていきます。

「よくやった」「えらい」などの褒め言葉は、人へ向けられるもので、上から目線での評価ですよね。
一方、「手伝ってくれて助かる」「ありがとう」「楽しんでやってるね」などの勇気づけの言葉は、「行為」に対して向けられる「横から目線」の「応援」や「共感」です。
対等な人間関係を意識した勇気づけを行うことで、困難を克服するエネルギーは湧いてきます。

「人に対して褒める」のでななく、「行為に対する勇気づけ」を心がけましょう。

上下関係があっても「相互尊敬」は必要不可欠…!

横の人間関係を築くためには、「相手を尊敬する」ことが必要になります。
例えば、職場においては、部下が上司を尊敬することは当然のことですが、上司は部下を「尊重」すべきだという考え方がありました。
アドラー心理学では、「自分の方が上だから」といった理由で相手への態度を決めるのではなく、上司もまた部下を尊敬すべきだと考えます。

能力の優劣や地位で尊敬するかどうかを決めてしまうと、良い人間関係の維持は難しくなってしまいます。
相手がどのような状態であっても、相互に尊敬し合う関係性が望ましいと思いませんか?
相手に尊敬してもらうよう強要することはできません。
まずは自分が相手を尊敬しようとする気持ちが必要不可欠なのですよ。

グラス

「信頼」と「信用」の違いって何だ…?

一見すると似たような言葉に見える「信頼」と「信用」ですが、この言葉にはどのような違いがあるのでしょう?

相手がどのような行動を取ろうと、相手を信頼することが大切です。
アドラー心理学では、どのような行動にも根本的な意図には「善悪」があると考えます。
例えば、復讐や権力闘争も根源的には「共同体」への所属を求めており、それらはそのための手段に他なりません。
それらは副次的な目標と言えるのです。
相手がどのような行動を取ろうと、そこには善悪が混在していると捉えて、信じることが大切になるのです。

「信頼」と同じような言葉に「信用」がありますよね。
「信頼」とは、担保を裏付けとして相手を信じる態度、つまりは相手の様子によって揺らぐものなのです。
適切な行動を取れば信じて、そうでない不適切な行動を取ったから信じないといった考えは「信用」になります。
相手の行動によらずに、相手を信じることができれば、それは「信頼」と言えるのでしょう。
相互信頼こそが良い対人関係を生み、ひいては良い社会を作る原動力になるのです。

「共感」と「同情」の違いとは…?

「共感」という感覚は、人間関係において最も大切な要素になります。
この場合の「共感」とは、「相手に関心を持つ」ことを言います。
自分と他の人とは当然別人格ではありますが、自分が相手自身であるかのように感じてみてはいかがでしょう?
「相手の目で見て、相手の耳で聞き、相手の心で感じる」という態度が良好な人間関係を築く上で極めて大切なことなのです。

「相手の関心」に関心を持ってみる…!

「共感」と同じような言葉に「同情」があります。
相手の気持ちを分かろうとする点では「共感」と同じように思えますが、「同情」は「私は安定していて、あなたはそうではない!」という関係を前提に成り立っています。
自分は相手よりも上位に位置し、自分は安全圏内にいるという隠れた関係を表します。
自分が優越であるということを確かめたいという動機による行動なのです。
その意味では「共感」とは似て非なる言葉なのですね。

ニュース

「聴き上手」は、「コミュニケーション上手」…!

コミュニケーションは、話すことが本質であると考えがちですが、それは正解ではありません。
アドラー心理学の相互尊敬・相互信頼の構築のためには、「聴くこと」こそが有効なのです。
話すことばかりになってしまっては、相手が見えなくなってしまいます。
「聞き上手」になってこそ、相互尊敬の第一歩なのです。

人間には、1つの口と2つの耳がありますよね。
話す時間と聴く時間の割合は、1:2くらいが丁度いいのでは?
質問を交えながら相手のペースに合わせたり、相手の興味に関心を合わせたりしながら聴くと効果的…!
自分が話した時間は、全体の何割だっただろうかと考える癖をつけて、また、自分の話した内容にも気を配っていければ、より質の高いコミュニケーションが図れるでしょう。

「自分の課題」と「他人の課題」を分けよう…!

自分が介入してもどうにもならない他人の問題で、なんとかしようと思い、苦労した経験はないでしょうか?
相手のために良かれと思って取った行動が、上手く相手に伝わらずに怒られたことはありませんか?
反対に、自分が解決しなければならない問題であるにも関わらず、「あの人が悪い…。」などと人のせいにしてしまうことは…?
これらのように、誰の課題かが分からないと余計な苦労をしてしまうものなのです。

上記のようなことを防ぐためには、「課題の分離」をする必要があります。
問題は、相手が解決すべき課題なのか、自分で解決すべき問題なのかです。
それを決める際は、課題の結末のメリットとデメリットを引き受けるのが誰なのかを考えると分かりやすいのでは?

お互いの課題を明らかにしたら、その境界線を越えないことが大切です。

真実

「課題」の分離ができたら「共同の課題」を作る…!

自分と相手との「課題の分離」ができるようになったら、次は「共通の課題」を作ることで、より勇気づけができるようになります。
相手の課題であることが明確であるなら、相手に主体的な決定権を与えて、自分はあくまでもお手伝いのスタンスで協力を申し出てみましょう。
事前に相手との合意を形成してからお手伝いをすることが大切です。

「共同の課題を作り、お互いに勇気づけを行う…!」

「共同の課題」を作ることを目的にしすぎてはいけません。
話し合いをする
きちんと話し合いができて、合意している状態であれば「共同の課題」を持っている状態といえます。
話し合いをせず
話し合いが十分にできていないと、すれ違いや思い込みが起りやすく、「共同の課題」を持っている状態とはいえません。

寛容な心を保つために避けるべき「思い込み」…!

良い人間関係を構築するために必要な要素の一つに、「寛容であること」があります。
言葉では簡単に言えますが、実際に寛容を続けていくことは難しいもの。
寛容な心を手に入れるためには、人間関係の背後に「善悪の判断」が入り込んでいることを認識することが大切です。

人によって異なる「善悪の判断」には要注意…!

アドラー心理学では、善悪又は正・不正、正義といった感覚を相対的なものとして捉えられています。
それらの基準は、時代・国家によって変化してきた歴史があります。
例えば、近代以降のほとんどの戦争は、正義の名のもとに行われてきました。
自分の正義・善といったものを絶対的なものと思い込むことこそが、人間関係において数々の不幸を生むといえるでしょう。

パソコン

「上手な自己主張」の仕方…!

人間関係のトラブルや悩みは、自分の要求を相手に伝え、相手の行動に影響を与えるコミュニケーションによって生まれることがしばしばです。
上手な自己主張をするためには、感情の衣を着せず、冷静に理性的に伝える必要があります。
相手の気持ちを傷つけないように気を配りながらも、自分の要求をはっきりと伝えることが大切なのです。

具体的には、客観的事実と主観的な意見をはっきりと切り分けて伝えることが大切です。
例えば、「いつも~するよね!」「ほとんど~だよね!」などは客観的ではない主観的な意見に過ぎません。
単なる意見を事実のように断定的に伝えても、相手は納得しないもの。
「これは私の意見、見方に過ぎないのですが…。」などと前置きを入れて伝えることも大切なことです。

〇 同じ内容を伝えるにしても、断定的や高圧的な物言いをしてはいけません。意見は違憲として相手に伝え、相手の自己決定を尊重するように伝えましょう。
〇 依頼口調で話すことで、相手の権利を認めるとともに相手に及ぼす影響に対して責任を取ることも大切。主張に固執しないことも重要なこと。

正しい「責任の取り方」…!

私たちは、社会的なルールが許す範囲内で自由に生きる権利があります。
その権利は、人によって差があってはなりません。
「権利がある」ということは、それに伴う「責任もある」ということです。

どのように責任を取るかについては、3つのポイントがあります。
① 原状回復すること
② 再発を防止すること
③ 謝ること
まずは、失敗によって変化した部分をもとに戻そうとする努力が必要です。
次に、失敗を繰り返さないためにどうするかを考えましょう。
最後に、失敗によって傷ついた人に向けて、心から謝ることです。
これらが、正しい責任の取り方ですよ!

うつオジサンが考える「アドラー心理学」の効用とその可能性~その5~

うつオジサンは、はじめて「うつ病」になって、職場に復帰する前に「フロイトの心理学」を勉強しました。
何事にも原因があるという考えなので、うつオジサンが「うつ病」になった原因を考えました。
そうすることが「うつ病の再発」を防ぐための方策だと考えたのです。
その結果、自分の性格の脆さに自己嫌悪感を抱いてみたり、いたずらに犯人捜しをしてみたりしてしまいました。

「うつ病」になると、上手くコミュニケーションが取れなくなります。
すると、だんだん自分のことを完璧に正しい人だと思い込んでしまいます。
そのような思い込みが、うつオジサンの周りから一人また一人と離れていったように思います。
「うつ病」になったのも人のせい、人が離れていったのも人のせい、「再発」を繰り返したのも人のせい、そんなうつオジサンが正しい責任を取れるはずもありませんよね。

うつオジサンは、「アドラー心理学」に出会って、「遷延性うつ病」の方や「うつ病」からの回復期の方、職場に復帰して「うつ病の再発」を心配されている方々の役に立つのではないか?その可能性があるのではないかという考えを持ちました。

現在はまだ「アドラー心理学」を勉強中なので上手く言えませんが、今後は『うつオジサンの闘病日誌』のメニューの中に体系的にまとめたいと思っています。

あなたも「アドラー心理学」を学んでみたいと思いませんか?

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