うつオジサンは、「うつ病に関する本」を数冊持っています。
うつオジサンは、「うつ病に関する本」に対して物を申したいと思います。
誰が読むのか?
これらの本は、いったい誰が読むのだろう?
これらの本は、いったい誰に向けたメッセージなのだろう?
普通の本であれば、200数十ページはあります。
そして、精神病の専門用語なども漏れることなく書かれています。
これらの本を「うつ病患者」が読めるのでしょうか?答えは、NO!ですね。
うつオジサンがこれらの本を購入して読んだのは、入院中の回復期や会社への復帰に向けて、再発しないようにと考えて読んだと記憶しています。
うつオジサンは、現在でも「うつ病患者」ですが、読書はしています。(「うつ状態」のときを除く。)
今、「うつ病に関する本」を読み直してみても、十分に理解ができません。
書いてある意味は分かります。だからどうしたって感じになるのです。
それらが分かったからってどうしろと言うのでしょう?
理解はできても実践はできませんよ。
うつオジサンは、頭が悪い、いや違った、それほど良いわけではありませんが、一応4年生大学を卒業したので、それなりの読解力や理解力といったものは人並みにはあると思います。
そんなうつオジサンが、十分に理解できなのですから、きっと「うつ病」の真っ只中にいる人が読んで、理解することなど無理でしょう。
その前に、本が読める気力があるとも思えません。
ご家族が読まれるでしょうか?
初めての「うつ病」だった場合には、再発をさせないように、それらの本を購入して読んで勉強して「再発させないぞ!」と思う人も多いでしょう。
うつオジサンもまさしく最初の「うつ病」の時には、数冊の本を読んで再発させないないようにしようと思ったものです。
それらの本を読んだとしましょう。
しかし、それらを実践できるのかは、甚だ疑問です。
うつオジサンは、それらの本を数冊も読み理解していたつもりでした。つもりだっただけです。
しかし、何度も「うつ病」を再発してしまい、今では頭の中に、心の中に常駐しています。
たまには外出でもしてくれればいいのですが…。
自分だけ読んでも…!
「うつ病」が完治して、会社に戻れるとなったときは、本当にうれしいものです。
しかし、いざ、会社に復帰してみたら「うつ病」だった人として扱われます。
いい意味でも悪い意味でも。
いい意味の場合、普通に接してくれるという点でありがたいのですが、通常の仕事量が与えられ、こなし切れずにストレスが溜まります。
悪い意味の場合、「うつ病」だったのだから、閑職に置いておこうとされて、十分な仕事も与えられず、暇を持て余してストレスが溜まります。
どちらにしてもストレスは溜まるのです。
そんなとき、「うつ病に関する本」を読み直してみるとよく分ります。
自分では再発しないように細心の注意をしていたとしても、会社側の理解がなければ、再発の確率は極めて上がるのではないでしょうか。
また、会社側では、十分に注意をしてくれていたとしても、他の社員の人の理解がなければ同じことです。
会社側の理解よりも他の社員の理解がない方が再発する確率は上がるのではないかと思います。
「うつ病に関する本」は、健康な人は読まないのです。
なので「うつ病」に対する理解は深まりません。
いずれにしても、「うつ病に関する本」を「うつ病」になった人が読んで、再発させないページを実践してみても、他者の理解が伴わなければ、再発の可能性は高いと思います。
うつオジサンが働いていた会社では、メンタルヘルスの社員研修に力を入れていました。
それは非常にいいことだと思います。
しかし、それらは、あくまでも社員の一人一人が精神疾患にならないようにするための研修でした。
自分の身を守るものですね。
その研修自体は「うつ病に関する本」を撫でまわしたようなものでした。
「うつ病に関する本」は、著者の実績にしかなりません。(何万部も売れたとしても、同業者、看護師、関連の学生しか、熱心に読まれないのだと断言したい!と思います。)
それならば、私たち「うつ病患者」は、「のほほ~ん!」とした本を読む方が、よほど心は和むのでは?