先日、夢のお話の第二弾、「魔女の悪戯」について書きました。
うつオジサンは、占いであるとか、血液型による性格判断、などなど信用していません。
先日の夢があまりに面白かったので、少し「夢判断」について学んでみました。
フロイトの『夢判断』…!
ジークムント・フロイト(1856~1939年)は、オーストリアの精神医学者で、精神分析の創始者です。
1900年に『夢判断』を著しています。(少し、いや、だいぶ古いですが…。)
フロイトは、自分自身の精神分析を通して、人の心がいかに「無意識」に支配されているかを発見しました。
人の心を氷山に例えるならば、水面上に見えるのはほんの一部であり、大部分は無意識という水面下にあって、この深層が人の行動や思考のもとにあると考えました。
フロイトは、『夢判断』の中で、誰もが体験する「夢」という現象を通して、「夢」はすべて抑圧された願望の充足であり、その願望は幼児期の体験に由来すると述べています。
フロイトは、二つのことを明らかにしています。
① どんな夢も目覚めているときの人の心の所産であること
② なぜ「夢」というものが、奇妙な取り留めもないことなのか
フロイトは、1,000以上の夢を判断し、それらを解き明かしました。
その結果、「夢」の内容は願望の充足を表していて、その願望が「夢」の動機になっていると考えました。
先日、うつオジサンが見た「魔女の悪戯」は、どのようなことになるのだろうかと事例を探してみました。
なかなか、これだ…という事例は見つかりませんでした。
そこで、フロイトの『夢判断』から解き明かしてみましょう。
フロイトによると、「夢」は願望の充足なので、うつオジサンが見た「魔女の悪戯」で起こった出来事は願望ということですよね。
「魔女の悪戯」の中で起こった出来事を挙げてみましょう。
・アメリカ旅行に行く。いるはずのないの娘を連れて…。
・興味もないボクシングの世界王者決定戦を観に行く。
・500万円のお金を挑戦者に賭けた。
・いるはずのない妻は、事故で死んだと思っていたが、実は魔女の世界にいるらしい。
・娘は、「魔女になる練習」をしていて、どうやら「魔女になりたい」らしい。
・500万円を選ぶか、娘を選ぶかの選択を魔女に迫られる。
…といった内容ですが、改めて思い出してみると「夢」としては、なかなか面白いと思います。
次に、フロイトのいうとおり「願望の充足」という点から考えてみると、
・アメリカでもどこでも旅行に行きたい ⇒ 引きこもりからの脱却
・ボクシング世界王者決定戦を観に行きたい ⇒ 興奮の欲求
・妻と娘が欲しい ⇒ そばにいてくれる人が欲しい
・500万円のお金が欲しい ⇒ マジで欲しい
・魔女という恐怖の対象を欲している ⇒ 「自死」願望あるいは「生」への執着
・決断、あるいは選択することを欲している。 ⇒ 何もない生活からの脱却
…ということにでもなるのでしょうか?
フロイトの『夢判断』をもとにした、うつオジサンなりの夢判断ですが、これはこれで面白い結果ですね。
100年以上前の精神分析、夢分析もなかなか侮れなようです。
うつオジサンの無意識という水面下にある深層には、上記のような願望があるのでしょうか?
(ないと思うんだけどなあ!)
ただし、フロイトは、「リビドー(性的衝動)」を強調しすぎたために、意義を唱える人もいたとか。
ユングの『夢判断』
カール・グスタフ・ユング(1875~1961年)は、スイスの精神科医・心理学者です。
フロイトに影響を受けたとされています。
ユングについての本なり資料なりはもっていないので、検索してみました。
すると、意外にも多くの人たちが「ユングの夢判断」について書かれていて、現在においてもカウンセリングに用いたり、夢の分析に用いていることに驚きました。
フロイトに影響を受けたとされていますが、ユングの書いた論文の中では、
『夢分析の臨床使用の可能性』、『夢心理学概論』、『夢の本質について』の三つが主要三大論文と言われています。
なんだか難しい方向に行きそうなので、やめておきましょう。
また、うつオジサンの「魔女の悪戯」に対しても、何らかの考察ができそうにもありませんでした。
うつオジサンは、難しいものには手を出さないのです。
『夢判断』とは…。
『夢占い』というのがありますね。
自分が見た「夢」が何を意味しているのかを占うものです。
しかし、『夢占い』には限界があります。
『夢占い』は、自分が見た「夢」の事象でしか判断できず、「無意識」が紐づけされていないからです。
自分が見た「夢」と「無意識」が紐づけられて、意味を持たせることで『夢判断』、『夢分析』となるのです。
これまた、難しい方向に行きそうです。
うつオジサンは、ただ「魔女の悪戯」なる「夢」がなにがしかの意味があるのかを知りたかっただけです。
この意味では、フロイトの『夢判断』で十分な気がします。
なかなか面白い『夢判断』になりましたよね。
もしも、あなたが「うつ病」の中にいるのなら、「夢」を思い出してみませんか?
ほんの少しでいいのです。