私は、眠れない夜を過ごし、明け方に眠った時に夢を見ます。
これらの夢の中には、面白い物がたくさんあり、私一人で味わうのが勿体ない気がします。
そこで、このブログで紹介しています。
今回のタイトルは、「株主総会」です。
「株主総会」…!
私は、製造会社で働く一若手社員です。結構大手の会社です。
ある日、会社で製造した部品の一つに欠陥が見つかりました。
しかし、会社は、それをもみ消してしまったのです。
会社の上層部は、無視を決め込み、社長や専務は今日もゴルフに行っています。
私たち社員は、株主やお客様への対応でもう限界の状態になっていました。
会社の本社前には、連日、株主やお客様が集まり、メディアでも大きく取り上げられるようになっていました。
さすがに会社の上層部も観念したのか、臨時の株主総会を開催することとなりました。
ところが、総会が開会されるや否や、ヤジや罵声の嵐となってしまい、総会どころではなくなってしまいました。
そんな中、一人の株主が舞台上のマイクを取り上げて「会社の上層部と、我々株主の代表とでまず話し合おうじゃないか。」と言いました。
両者ともにこのままでは前進ができないと思ったのか、すんなりと話し合いが行われることになりました。
「株主の代表10名程度と弊社の会長、社長ほか取締役での話し合い」ということになったようです。
課内の全員がテレビの前に集まり、一連の様子をじっと見入っていました。
ところが、株主の代表の一人から、「司会進行を会社のお偉いさんに任せると、会社側の都合のいいように進められる。」という理由から、一般の社員が司会進行をすることを要求しているとのこと。
その株主の代表の一人が会社の社長に耳打ちすると、社長は電話の方に向かい、電話をかけました。
すると、私の課の課長席の電話がなり、課長は私の方を見ながら電話を切りました。
課長から「君が司会進行に選ばれたようだ。すぐに会議室に行ってくれ。」とのこと。
私は、何が何だか訳が分からないままに会議室へと向かいました。
「司会進行」…!
私は、そんなに優れた社員でも、人前で話をするのが得意でもありません。
「なぜ、僕なんだろう。取締役の中で僕の名前を知っている人なんて、一人だっていないのに…。」と考えながら会議室に向かいました。
会議室に着くと「司会進行」と書かれた席へと連れて行かれました。
社長から「早く始めなさい。」と言われましたが、どうやって進めたらいいのかも分かりません。
私が司会進行の「シナリオ」を見ながら進めようと思っていると、株主の代表の一人であり、社長に耳打ちをした人が、今度は私の前に進んできて、何気なく「シナリオ」を取り上げると、もみくちゃにしてしまいました。
「シナリオなんていらないよ。」と、その人が言い、続けて…、
「なあ、皆さん、どうせ話し合いをしたってまとまることなんてできませんよ。世間話でもしようじゃありませんか?」と言いながら、自分の席の方に戻りました。
「まずは、お互い打ち解け会いましょう。一人ずつ、今まで生きてきた中で、恥ずかしかったことを話してみましょうよ。では、私から…。」と言うと、恥ずかしかった話を始めました。
その人の恥ずかしかった話が面白かったこともあって、だいぶ雰囲気が和んだ気がしました。
次は会社側になり、一人の平取締役が「今まで一番恥ずかしかったこと」を話始めました。
そして、一人一人過去の恥ずかしかったことを話していくうちに、司会進行である私も「それから、どうなったんです?」とか「本当の話ですか?」などと言って、話に加わることができるようになっていました。
話が進んで行く中、例の株主の代表の一人が、こっそり私の「司会進行」の席の所にやってきて、「会長と社長の話になったら、私に同調するように進めてください。何も難しいことではないですよ。私の言葉のとおりに繰り返してください。それだけですよ。」と言うと、また自分の席に帰って行きました。
さて、いよいよ会長と社長の話の番になりました。
「懺悔」…!
まず会長が「今までで一番恥ずかしかったこと」を話し始めました。
それは随分と前の話のようです。
例の株主の代表の一人は、ほくそ笑みながら、話を奥の方まで話させるように仕向けると、時折、私に合図を送り、私も「それから会長はどうされたんですか?」などと聞き直していました。
次第に会長の話は、笑えるような話ではなくなり、涙を見せながら話すようになっていました。
「会長さんは、随分と反省なさっているようですので、次に社長さんのお話しにされてはどうでしょう?」と、仕向けてきたので、私は社長を指名して話をしてもらうことになりました。
社長が話始めると、それは会長の話と似ていて、と言うより、会長と同じことを言っているようでした。
社長もまた涙を見せ、最後は涙を流しながら話をしていました。
そこに、例の株主の代表の一人から「社長さんも随分と反省なされているようですね。」と言って社長を席に座らせました。
私には何がどうなっているのかさっぱり分かりません。
しばらく無言の時間が過ぎました。
ここは司会進行の腕の見せどころ…と思い、何かを言おうとしましたが、例の株主の代表の一人からの、無言の静止によって止められました。
すると、会長が立ち上がり「今回のことは、すべて私の不徳の致すところであります。会社側ですべての製品を回収して、部品を交換させていただきます。株主の皆様、ご心配をおかけして誠に申し訳ありませんが、もうしばらく私どもをご信頼いただき、お客様を第一にした会社にするべく、尽力してまいります。すべての製品の部品の交換が終わりましたら、そこで私は責任を取り、退任させて頂きたいと存じます。」と言いました。
株主の代表の一人が先頭をきって拍手をしていました。
「株主の代表の一人」…!
あの株主の代表の一人は誰だったのだろう、そう思いながら、自分の課に戻ると、みんなから拍手で迎えられました。
拍手や握手やらが終わって、自分の席につきました。
「あの株主の代表の一人はどうして、今までで一番恥ずかしかったことを話させたのだろう、会長や社長はどうして急に泣き出し、これまでの方針を転換し、会社の責任で製品の修理をすることにしたのだろう?」、分からないことだらけです。
よくよく考えると、私は何かをした訳でもない。
課の人たちに拍手されるようなことはしていないのです。
すべては、あの株主の代表の一人のおかげなのです。
いったいあの人は誰だったのだろう?どうして私が指名されたのだろう?
「夢の終わり」…!
私が見た夢は、ここまでです。今回は、肝心の部分が思い出せません。
株主の代表の一人と株主代表10人は、実はグルだったということ。
株主の代表の一人の正体、その株主の代表の一人と会長、社長との関わり合い、私の本当の役割などです。
株主の代表たちの話は、実は巧妙に計画されていて、会長と社長にある出来事を思い出させるように仕向けられていました。
私とその株主の代表の一人との関係も、あっと驚くものだったのですが、忘れてしまいました。
なにしろ「夢」ですから…。
私にとって一番面白かったのは、会社の会長はじめ、社長、取締役、課長など、すべて以前務めていた会社にいた嫌な上司たちでした。
実際にいる嫌なヤツらが、株主たちにやり込められる夢だったので面白かったのです。
株主の代表の一人も、以前務めていた会社に実際にいた頼れる上司でした。これも面白かった。
これらを創作することも可能なのですが、私の信義にもとることなので、覚えていることだけで書いています。
これからもそうするつもりです。
夢の中の出来事なので、それらすべてを覚えていることは、なかなか難しいのですね。