私は、眠れない夜を過ごし、明け方に眠りについた時に夢を見ます。
その夢の中には面白い物が多く、一人で味わうのが勿体ないと思っています。
そこで、このブログで紹介しています。
今回のタイトルは、「身近過ぎる研修」です。
「研修」の辞令
僕は、東京で働く普通の会社員です。
今年、その会社で奇妙な研修が始まりました。
その研修とは、全国の中から自分が選んだ町で1年間生活するというものでした。
「過去に行ったことのない町」、「自分に縁のない町」、「飛行機に乗って行くほど東京から離れた町」というのが選考の対象です。
僕の場合、1週間以内にその町を決めなければなりません。
僕はさっそく全国地図を広げて、過去に行ったことのない都道府県を見渡しながら、自分が行く町を探しました。
全国地図を眺めていると、どうしても気になる町が一つありました。
名前も知らない、聞いたこともない町なのですが、どうしてもその町が気になってしまいます。
それならばってことで、僕はその町を研修先に決めました。
会社からの辞令はすぐに出ました。
研修先の町につくと、まずは自分が住む部屋探しをしなければなりません。
一定の基準内であれば、どんな部屋に住んでも構わないので、不動産屋さんでお気に入りの部屋を見つけて、その部屋で新生活を始めることになりました。
もちろん、生活費は自分の給料で賄わなければなりません。ただし、生活に必要な家電なども会社の経費で購入してもいいことになっていました。(これまた一定の基準ありです。)
新生活の始まり
新しい町に1年間住むわけですが、何もしなくてもいい訳ではありません。
会社からは、何かしらの仕事・バイトをして、一定以上の収入を得ることも条件になっていました。
新しい仕事・バイト探しは後回しにして、僕は身の回りの物を揃えようとさっそく町に出かけました。
まず揃えるものと言ったら、テレビや冷蔵庫、洗濯機ですよね。
僕はすぐに町の電器店を回りましたが、どうも気に入ったものがありません。
町を歩き疲れたので、ひとまずは住まいのマンションに戻りました。
マンションに着くと、最初のときには気が付かなかったのですが、マンションの1階は電器店になっていました。
僕はラッキーだと感じて、またこれも何かの縁だろうと思って、そのお店で必要なものすべてを揃えようと決めてそのお店に入りました。
そのお店に入ってびっくり。何と店長が同じ会社の先輩のキナシさんだったのです。
キナシさんもびっくりして、お互いハグハグしました。
キナシさんはもう半年以上前からこの町で研修生活を送っていて、会社の命令である収入の一部を得るためにそのお店で雇われ店長として働いているのだそうです。
必要なものすべてはキナシさんに決めてもらって、部屋に設置までしてもらいました。
一通り落ち着いてから、キナシさんとその町について話しをしました。
キナシさんのお店では電気製品だけではなく、その他にも生活必需品も置いてあるそうです。
それにキナシさんの入れるコーヒーは相変わらずおいしかったです。
キナシさんに町で美味しいお店を聞いたところ、あるホテルのコーヒーとカツサンドがお奨めなんだそうです。
たくさんの再会
翌日のお昼、早速そのホテルに向かいました。
タクシーを拾ってまたびっくり。運転手は会社の同期のサメシマだったのです。
サメシマは、この町に来てもう10か月が経つんだそうです。
サメシマは、あと2か月で帰れると喜んでいました。
しかし、この町を離れるのが寂しいとも言っていました。
サメシマと連絡先を交換してからホテルに入りました。
そのホテルに入って3度目のびっくり。ホテルのフロントにいたのは会社の後輩のワタナベだったのです。
ワタナベに、キナシさんとサメシマと会ったことを告げると、ワタナベもびっくりしていました。
ワタナベは、1か月前にこの町に来たばかりだそうです。
4人で会いたいと言うので、僕が段取りをつけることにして、キナシさんお奨めのコーヒーとカツサンドを頼みました。
キナシさんの見る目の正しさは相変わらずでした。
ワタナベにタクシーを呼んでもらうと、ホテルにやって来たタクシーの運転手はまたもやサメシマでした。
どうして行く先々で会社の同僚とばかり会うのだろう?今まで知らなかったはずの町なのに?
サメシマのタクシーでマンションに帰ろうとしたのですが、食料品を買いたいと思いサメシマのタクシー無線で近くのお店を探してもらったら、なんとキナシさんの電器店を紹介されました。
キナシさんの電器店は裏側で食料品店もやっているんだそうです。
それを聞いてサメシマとまたびっくりです。
ある日、仕事探しをしていたところ、見知った顔と道端ですれ違いました。
それは会社の後輩のハラダでした。ハラダもびっくりして振り返っていました。
ハラダと色々話をしようと思い、また昼食どきだったのでワタナベが働くホテルでコーヒーとカツサンドを食べようということになりました。
道端でタクシーを拾うと、またまたサメシマのタクシーでした。
こうなると笑うしかありません。
ワタナベの働くホテルで、ハラダとコーヒーとカツサンドを食べながら話をしました。
ハラダが言うには、「この研修制度ができてから、この町を選ぶ人がとても多い。」のだそうです。
会社内では、いや全国的にもまったく知られてはいない町なのに…です。
そのために研修にやって来たのだそうです。
ハラダは人事課に籍を置いているので、今回の研修の目的として「なぜこの町が研修先として選ばれるのか調査する」ことがあるんだそうです。
「仕事に就いて一定以上の収入を得ること」と引き換えの調査なんだとか。
ハラダは、まだ住むところも決まっていなくてホテル住まいなのだそうで、キナシさんの電器店と食料品店が入っているマンションを薦めておきました。
ハラダはきっとまたびっくりすることでしょう。
それにしても東京から遠く離れたこの町で、会社の同僚とばかり出会うとは、何とも身近な研修があったものです。
びっくりな夢
私が見た「夢のお話」はここまでです。
いや~今回の「夢」には私(うつオジサン)もびっくりでした。
今回のような「夢のお話」には、当然「うつ病」で辞めた会社の元同僚がキャスティングされると思いますよね。
ところが意外にもキャスティングされたのは、全員が有名な俳優陣でした。
このキャスティングにもまたびっくりです。
最初から最後までず~っとびっくりのし通しでした。
「夢の中」でもホントにびっくりするんですね!