「うつ病歴20年目」のオジサンの闘病日誌です!「うつ病」かなって思ったら…!「うつ病」になっちゃったら…!「うつオジサンの闘病日誌」を読んでみてください!何かのヒントになるかもよ!

うつオジサンが考える「アドラー心理学」の効用とその可能性…その3~「負のスパイラル」~!

うつオジサンは、ここ最近「アドラー心理学」を勉強しています。
なぜかと言うと、「遷延性うつ病」の方や「うつ病からの回復期」の方、職場に復帰して「うつ病の再発」を心配しいる方などの指標になるのではないかと考えているからです。
「アドラー心理学」は、人が幸せに生きるためには何が必要かを教えてくれます。
今回は「負のスパイラル」です。

心に「負のスパイラル」が生まれる仕組み…!

嫌なことや悲しいことが起こると、誰だって気持ちが落ち込んでしまうもの。
ここでは、怒りや悲しみといった負の感情はどのようにして生まれるのか、それをどのように扱えばいいのかを、アドラーの定義にした理論に基づいて解説します。

第一回(プロローグ) ⇨ こちらからご覧ください!

第二回(基本理念)  ⇨ こちらからご覧ください!

星

「精神的に健康であるために必要な条件」…!

精神的な健康は、身体的な健康とあまり密接ではありません。
身体がどのような状態であっても、人生は自分で選択することができます。

アドラー心理学では、精神的な健康は身体的な健康がなくても実現可能と考えます。
もちろん、身体的にも健康であることに越したことはありませんが…。
しかし、身体的にどんなに深刻な状態であったとしても、自分がこれからどのように生きて、どのように死んでいくのかを、自分の力で選択することができれば、その人は、精神的に健康なパーソナリティを持っていると言えるのではないでしょうか。

「健全な精神は、健全な肉体に宿る」⇨間違い!

もう一つ、精神的に健康であるためには、感情的な側面があります。
多くの怒りや悲しみ、憂うつ、不安といった負の感情を抱えている状態では、健康的とはいえませんよね。
負の感情は、他人を動かすために表に出ていることがほとんどです。
例えば、「怒り」は相手を自分の思い通りに動かそうとしたときに生じます。
怒らずにいるためには、他人を支配しようとすることをやめればいいのです。

「すべての行動には目的があり、その目的が感情を生み出す」…!

良い人間関係を持つためには、横の関係で繋がることが必要です。
決して縦の関係で相手を支配しようとしてはいけません。

アドラーは、「人間の問題とは、すべて対人関係の問題である」といっています。
健康で幸福な生活には、良い人間関係が必要不可欠です。
「良い人間関係」とは、縦の関係をやめて横の関係を持つことです。
通常の人間関係とは、縦の関係、すなわち優劣、善悪、正誤、上下の関係であり、また競争の関係でもあるのではないでしょうか。
アドラー心理学では、縦の人間関係こそが精神的な健康を損なう大きな要因だと考えます。

縦の関係を壊すために大切なことは、感情の仕組みを理解することです。
人間の行動にはすべて目的があり、その目的を達成するために感情を作り出しているのです。
例えば、「怒り」は相手を支配したいという目的のために作り出された手段に過ぎません。
支配するということは、縦の関係に入るということですね。
それらをきちんと見抜けられれば、人間関係を壊すような破壊的な感情は出てこないでしょう。

「感情の役割・目的とは何?」…!

思考と感情は密接に繋がっています。
自分を知るには、まず自分の感情を理解することが大切です。

アドラー心理学では、人間のあらゆる感情は、心の中にあるのではないと考えます。
人間の感情は、他人との間にあるのです。
感情とは、外に向かって作り出され、目的を果たすために使われるのですから、心の中に溜まっているのではなくて、外に出ているものなのです。
もし、「私は怒っていません」という人がいても、本人が自覚していないだけで、他の人には伝わっているものと考えましょう。(笑いながら怒る人とか…。)

感情には、以下の3つの特徴があります。
① 身体・思考・行動と密接に関連している。
② 思考が担う「理性的回路」に対して「非論理的回路」の役割を担う。
③ 行動に向けて燃料を供給する役割を果たす。
思考が裏切られたときに怒りが湧くのは、思考と感情が密接に繋がっているからです。
自分を知るには、まず自分の感情を理解することが大切になるのですね。

「楽天主義」と「楽観主義」の違いはどこにある?

何の根拠もなくポジティブでいる「楽天主義」は危険です。
自分への勇気づけには、「楽観主義」の考え方が重要になります。

アドラーは、「悲しみは自分と他者とを離反させ、喜びは結び付ける」といっています。
「笑い」につながる感情は、人と人をつなぐものとして重要視しています。
笑顔は、他者ばかりでなく、自分自身にとっても重要なものです。
前向きな考え方は、自分自身への勇気づけになります。
笑顔でいられることは、日頃からポジティブ思考で生活できていることになるからです。

前向きな考えといっても、「楽天主義」と「楽観主義」とでは大きく違います。
「きっといいことがある」と何の根拠もなく考えて笑顔でいるのが「楽天主義」ですね。
この考え方では、もし悪いことが起ったときに笑えなくなってしまいます。
日常生活で悪いことが起ったとき「最善を策を考えれば大丈夫」と考えるのが「楽観主義」です。
自分自身の勇気づけのためには、楽観主義の考え方が重要になります。

「劣等性・劣等感・劣等コンプレックスの違い」…!

不健全なのは「劣等感」ではなく「劣等コンプレックス」。
劣等感をバネに頑張れる状態を目指しましょう。

アドラー心理学では、「劣等性」「劣等感」「劣等コンプレックス」という「劣等」が使われる3つの用語があります。
一つ目の「劣等性」は、例えば、生まれながらの障害や人生の途中でハンディキャップを持った単なる事実のこと。
二つ目の「窃盗感」は、自分の理想と現実とのギャップから湧いてくる主観的な陰性感情の総称のこと
三つ目の「劣等コンプレックス」は、自分が劣っていることを理由にして、人生で取り組まなければならない課題を避けようとする態度や行動のこと。
アドラーによると、劣等コンプレックスは“異常で不健全な状態の劣等感”を指します。
一方で、劣等感をバネに頑張っている人は、「劣等感」は持っていますが、「劣等コンプレックス」は持っていないということになるのです。

「ベーシック・ミステイクス(基本的な誤りとは?)」…!

人間は、主観的な目線でしか物事を見ることができないもの。
ピンチが訪れたときには、ベーシック・ミステイクスに要注意です。

人間は、物事を客観的に把握するのではなく、自分の主観的な意味づけを通して把握します。
そして、他者や自分自身・人生などに対するその人固有の見方・感じ方・価値観を「私的感覚(プライベート・センス)」といいます。
「私的感覚」は、その人特有のメガネのようなもので、アドラー心理学では、否定的なものだけではなく前向きな考え方でも歪んだものの見方をしていると考えます。

私的感覚の中で、周囲との摩擦を生じさせてしまい、自分自身を生きにくくさせるような歪んだ考え方を「ベーシック・ミステイクス(基本的な誤り)」といいます。
ベーシック・ミステイクスの代表的なものとして、「決めつけ」「誇張」「見落とし」「過度の一般化」「誤った価値観」の5つがあります。
人間はみな、危機的な状況に陥ると、ベーシック・ミステイクスに支配されがちになるのです。

「決めつけ」:可能性にすぎないのに決めつけてしまう
「誇張」:物事を大げさに捉えてしまう
「見落とし」:ある所だけを見て、重要な側面を見落とす
「過度の一般化」:一つうまくいかないことがあると、ほかのものもうまくいかないと思い込む
「誤った価値観」:「自分には生きる価値がない」などと思い込む

「人間が物事を客観的に捉えられない理由」…!

どちらが「正しい」、どちらが「間違っている」といった考え方が、人の心に怒りの感情を生み出します。

「怒り」が生まれるプロセスには、正しいか間違っているかという観点が密接に関係しています。
アドラー心理学では、そうした考え方を避け、「幸せになるためにはどのような考え方が便利か不便か」という見方を大事にしています。
正しさとは、結局その人だけの正義にすぎませんが、世の中の争いごとは夫婦ゲンカから戦争に至るまで、正しいか正しくないかに関係して起こっているともいえるのです。

怒りの根源には、「〇〇であるべき」「〇〇しなければならない」といったその人固有の深淵や思考があります。
「私は正しい、あの人は間違っている」という縦の関係での考え方が怒りを生み出し、ケンカになるのです。
怒りは、感情の中でもコントロールが難しいものです。
どちらが正しいかという考え方をやめることが、良い人間関係を築くポイントになります。

「原因を追究しすぎると負のスパイラルに」…!

原因を探ることに固執しすぎてはいけません。
自分はこれから何ができるか、未来志向で考えることが大事なのです。

問題が起ったとき、私たちは「あのとき何が悪かったのか?」と、過去にその原因を探ろうとします。
これを「原因論」といいます。
原因を追究しすぎると、「あの人のせいでこうなってしまった」という犯人捜しが始まり、「過去を後悔し、今を否定する」ことにつながって、負のスパイラルに落ち込んでしまいがちです。

アドラー心理学の「目的論」は、「人間の行動には、その人に特有の意志を伴う目的がある」という考え方です。
目的論では、人のせいにせず、問題を自分のこととして捉えます。
過去と違って、未来は自分次第で変えることができます。
目的のために、これから何ができるのかを考えるのが「目的思考」なのです。
目的思考は、自分自身への勇気づけを行うためにとても有効な手段です。

「悩み」は無意識に自己正当化を助長する?

自分を守る手段にもなる「自己正当化」に要注意!
うまくいかない原因を他人のせいにしないようにしましょう。

多くの人は、自分が正しいと信じ、うまくいかないのは他人や何かのせいだと思いながら生きています。
これを「自己正当化」といいます。
では、それが悪いことかというと決してそうではなく、自分を守るための有効な手段ともいえるのです。
しかし、自分を守るという目的こそ間違ってはいませんが、他の手段を取る方がより建設的かも知れません。

自己正当化は、自己欺瞞であることが多く、真の問題から目をそらすだけで終わってしまうこともあります。
本当は自分の行動を変えた方が問題解決に近づくにもかかわらず、うまくいかない原因を他人に求めて、自分にウソをつきます。
それでは、同じ問題を何度も繰り返してしまい解決されません。
自己欺瞞では何も変わらないため、自分が行動を変えて問題に直面することが必要です。

選択

うつオジサンが考える「アドラー心理学」の効用とその可能性…その3…!

うつオジサンは、「引きこもり」の「うつ病患者」です。
「アドラー心理学」から言えば、かなり不健康な部類の人だってことですね。

うつオジサンは、はじめて「うつ病」になって、職場に復帰する前に「フロイトの心理学」を勉強しました。
何事にも原因があるという考えなので、うつオジサンが「うつ病」になった原因を考えました。
そうすることが「うつ病の再発」を防ぐための方策だと考えたのです。

その結果、自分の性格の脆さに自己嫌悪感を抱いてみたり、いたずらに犯人捜しをしてみたりしてしまいました。
今回の「負のスパイラル」は、まさにうつオジサンがはまってしまったこと。
原因追及に終始していた昔のうつオジサンが思い出されます。

うつオジサンは、「アドラー心理学」に出会って、「遷延性うつ病」の方や「うつ病」からの回復期の方、職場に復帰して「うつ病の再発」を心配されている方々の役に立つのではないか?その可能性があるのではないかという考えを持ちました。

現在はまだ「アドラー心理学」を勉強中なので上手く言えませんが、今後は『うつオジサンの闘病日誌』のメニューの中に体系的にまとめたいと思っています。

あなたも「アドラー心理学」を学んでみたいと思いませんか?

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