「うつ病歴20年目」のオジサンの闘病日誌です!「うつ病」かなって思ったら…!「うつ病」になっちゃったら…!「うつオジサンの闘病日誌」を読んでみてください!何かのヒントになるかもよ!

「夢のお話」 第21話 ~曲がりくねった道づくり~

今回のタイトルは、「曲がりくねった道づくり」です。

The Beatles の曲に「The Long and Winding Road」という曲がありますが、まさにこのような道を作ることですね。
The Beatles が歌っている意味とは随分違いますが…。
今回の私は、20代の若者の役柄のようでした。

「曲がりくねった道づくり」…!

僕が住む街は、その昔、お城があったところの南側は武家屋敷の跡であり、碁盤の目のように道が走っています。
また、戦時中、陸軍に収用された土地の跡も、綺麗に碁盤の目のように道が走っています。

碁盤の目のような道は、とても分かりやすいし、車でも走りやすいしですよね。

しかし、僕が住んでいる街には、不思議な道がたくさんあります。
それは「曲がりくねった道」がとても多いことです。
比較的新しく整備された道は、そのほとんどが「曲がりくねった道」なのです。

市が新たに道を整備すると聞きました。その道は、僕が住んでいる地区内も通るみたいです。
市役所の建設整備課が説明会を開催するようですが、親父は仕事が忙しいらしく、僕に出席してくれと言われ仕方なく出席しました。
市役所の建設整備課の説明会に出席したことはありませんが、すぐに終るのだろうと簡単に思っていました。

説明会が始まり、道路整備の地図が貼りだされました。
その地図を見た地区の人たちは、何かを批判しているようでした。
僕の家は、道路整備には直接関係はなさそうでしたが、その地図を見て「あれっ」と思いました。

どう見ても曲がりくねった道だったのです。

参加者の中から「これはおかしいだろ!」とか「何故ここを通すのか?」と言った声が挙がり始めました。
説明会に出席している中で、一番年配に見える地区の役員が「市役所は昔からずっとそうなんだ。曲がりくねった道しか作りやしない!」と言うと、参加者の声のボリュームはどんどん大きくなっていきました。
そして、もう収まりが付かなくなってしまいました。

市役所の建設整備課長が「それでは、地図を置いていきますので、地区の皆さまでご検討ください。」と言うことで説明会は終わりました。
一番年配に見える男性が「昔から市役所が作る道は、市役所職員や市議会議員の土地に道路が掛かるようにわざと計画するんだよねえ。補償金が大きいからねえ。」と言うと「そうなんだよねえ。」と自治会長の声もしました。

僕の家には関係ないようなので、早く家に帰ることばかり考えていました。

30代の男性が「これまでの市の道路作りを検証してみませんか?」と言うと、皆さん概ね賛成のようでした。
自治会長が「じゃあ、若い人を中心に何とか言うヤツ、ええとプロジェクトチームだっけ?それを作って検証してみてくれんかね!」と言われ、僕はドキッとしてしまいました。

「若い人」には、もしかしたら僕も含まれるのだろうか?
たまたま親父の代理で出席しただけなのだから、きっと見逃してくれるだろう…という甘い考えは、一瞬で消え去りました。
一番始めに名指しされたのです。
しかも「地図作り担当」ってやつです。
一番キツイ役なんじゃないんだろうか?
まあ、3、4人で作ることになったので、少しはほっとしました。

市の地図とコピー機は、自治会で準備してくれるそうです。
家に帰り、親父にその話をすると、親父は大笑いしていました。

「〇〇市道路整備地図」…!

言い出しっぺの30代の男性の要領のよさもあり、2週間ほどで近年に整備された道路を表す「〇〇市道路整備地図」が完成しました。
そして、その夜自治会のプロジェクトチームの会合が行われました。

地区の中には、人のことを良く知っている人が結構いるものです。
地図を広げるや否や、市役所職員や市議会議員(OBを含む。)の家やその所有地に蛍光ペンで次々と印を付けていきました。
こういうことはやはり年配の人は詳しいみたいです。年の功というヤツですね。
次々と印が付けられていきました。

そして完成品を見てみました。
いやいや、これはなかなか面白い。
よくもまあここまで露骨に曲がりくねった道を作れるものだと感心しました。
説明会に出席していた一番年配に見える男性の言うとおり。

蛍光ペンで塗られた市役所職員や市議会議員の家やその所有地は、これでもかって思うほど見事に道路に掛かっていました。

その翌日、自治会のお偉いさんたちは、僕たちが作成した「〇〇市道路整備地図」を持って市役所を訪れました。
僕は仕事のために行けませんでしたが、親父も行くと言っていたので、結果を楽しみにしていました。

親父に聞いた市役所の建設整備課の言い分は、
・長期の計画に基づき、一番市民のためになるように計画して整備をしている。
・道路整備に理解して頂けない方も多く、道路の買収が上手く進まないこともある。
・結果的に多少曲がりくねっている部分もあるが、買収が進まず仕方がないことである。
・市役所職員や市議会議員(OBを含む。)の所有地を恣意的に買収することはない。
…ということらしい。いかにも市役所の人の言いそうなことです。

これは、後で人から聞いた話です。
会話が落ち着いたとき、少しお茶目なうちの親父が携帯で The Beatles の「 The Long and Winding Road」を流したらしいのです。
市役所の建設整備課があるフロアーのあちらこちらで、「プフッ」とか「フフッ」と吹き出した人がたくさんいたそうです。

うちの親父もなかなかやるもんだ!

「夢の終わり」…!

私が見た夢はここまでです。
今回も文章にするために加筆してはいますが、ストーリーは変えていません。
今回の夢は、珍しく完結しているようです。

親父が流した The Beatles の「 The Long and Winding Road」を聞いて吹き出した、市役所の人たちの顔を見てみたかったですね。

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