私は、眠れない夜を過ごし、明け方に眠りについた時に夢を見ます。
その夢の中には面白い物が多く、一人で味わうのが勿体ないと思っています。
そこで、このブログで紹介しています。
今回のタイトルは、「死に方用意」です。
医師の診断
うつオジサンは、いつものように会社で仕事をしていました。
(「夢」の中でのことです。多分40歳くらいの設定でしょうか。)
数日前に、病院で精密検査を受けていましたが、特に体調に変化はなかったので、そのまま生活していました。
ある日、うつオジサンが精密検査を受けたことを知っていた女性社員に病名を聞かれました。
うつオジサンは、「〇〇病だって」と答えました。
「また冗談言って~!」という女性に、
「どうして、〇〇病っていけないの?」と尋ねました。
すると、その女性の表情が変わり「マジですか!大丈夫ですか?やばくないですか?」と言います。
うつオジサンは、その病気がどのようなものなのかも知らず、精密検査を受けた病院からも特に何も言われなかったこともあり、普通に過ごしていました。
大した病気ではないのだろうと思っていたのです。
その女性の悲鳴にも近い声を聞いた周りの人たちが集まりはじめました。
「それって長く生きられない病気だよね?」とか「あと何か月ですか?」とか「仕事をしてる場合じゃないでしょ!」とか言い出しました。
うつオジサンは、「他人事だと思って言いたい放題言うなあ!」…と安易に考えていました。
うつオジサンは、少しだけ心配になったので精密検査を受けた病院を訪れ、医師に病状を聞いてみました。
すると、その医師は「確かに〇〇病ですよ。」とまるで「風邪」だとか「虫歯があります。」だとかでも言うように、さらりと言いました。
うつオジサンが「あとどのくらい生きられますか?」と聞くと、「まあ、長くても1年だね!」とのこと。
さらに「入院してもいいし、しなくてもいいよ!」と軽く言われました。
「あと1年!」と聞いても、特段驚くことも絶望することもないうつオジサンがいました。
死に方用意
会社に戻り「〇〇病で、長くてあと1年みたい!」だと同僚に話すと、「仕事をしている場合じゃないよ。家でゆっくり療養しなさい。」と上司に言われて、会社を後にしました。
家に帰り「〇〇病」について検索してみました。「通常の生活はできるが、症状が出るとあっという間に死に至る。」らしい…。いわゆる「ぽっくり病」の一つなのだそうです。
それが分かれば十分だと考えたうつオジサンは、「死に方用意」を始めることにしました。
自分が死んで誰かに迷惑をかけることはないか、旅行に行きたいところはないか、食べたいものはないか、などなど色々考えましたが、何一つ思い浮かびません。
一つだけ思い出したことは「やり残した仕事がある。」ってことでした。
次の日、いつものように会社に行くと、普通に仕事をしていました。
「やり残した仕事」と言ってもたいした仕事ではなく、通常の作業です。
ほんの少しでも人に迷惑をかけたくなかったのですね。
そして、自分がすべき仕事はここまで、そこから先は会社の誰かに引き継いでもらうことにしました。
会社で普通に仕事をしていると、「〇〇病」であるうつオジサンを見るために色々な人がやって来ました。
うつオジサンは動物園の折の中の動物のようでした。
それが嫌で、さっさと仕事にケリをつけて家に帰りました。
「会社とさよなら!」をしたのです。
さて、仕事のケリはつけたので、後は自分の「死に方用意」をするだけです。
…と言っても、何をすればいいのかさっぱり分かりません。
「死」に対する恐怖もなくて、毎日をただ無為に過ごしてばかり。
ふと思いつきボランティア活動にも参加しました。
しかし、うつオジサンが「〇〇病」だと分かるとボランティアされる方になったりもしました。
ホント困ったもんです!
「早く1年経たないかなあ!」と思ったりもしました。
ホントに困ったもんだ!
「死に方用意」と言ったって、結局は何もすることなどないのです!
夢の終わりなのか?
うつオジサンが見た夢はここまでです。
「死」を恐れていないことは、今のうつオジサンと同じです。やり甲斐や生き甲斐がないのも同じです。
「〇〇病」と「うつ病」は、もしかすると同じなのかも知れません。
ある意味怖い「夢」ですね。
「あと1年なのですから!」