「うつ病歴20年目」のオジサンの闘病日誌です!「うつ病」かなって思ったら…!「うつ病」になっちゃったら…!「うつオジサンの闘病日誌」を読んでみてください!何かのヒントになるかもよ!

「夢のお話」 第46話 ~篠原さんと駐車場と僕の車~

私は、眠れない夜を過ごし、明け方に眠りについた時に夢を見ます。
その夢の中には面白い物が多く、一人で味わうのが勿体ないと思っています。
そこで、このブログで紹介しています。

今回のタイトルは、「篠原さんと駐車場と僕の車」です。

僕は建設会社で働く30歳の独身。

今回のお仕事は、デパートに付随する立体駐車場の建設です。

僕のお仕事は、実際に駐車場を建設するわけではなくて、デパート側との話し合いで駐車場の台数を確定させて、大まかな絵図を書くまでです。

駐車場の設計は設計部で、その建設は施設建設部で行われます。

最初は楽勝と思っていたお仕事でしたが、デパート側の度重なる設計変更で、大まかな絵図さえも書けない状況です。

そのお仕事は、僕の上司の篠原さん(係長)と二人でデパート側との話し合いを繰り返す毎日です。

設計部や施設建設部からも催促されていますが篠原さんと僕にはどうにもできません。

相手のデパート様には文句も言えません。大切なお客様ですから。

…かと言って、いつまでも駐車場の絵図が書けないと会社全体の歯車も回りません。

篠原さんと二人、ただ謝ってばかりの毎日です。

そんな日々が3か月ほど経ってから、デパートの設計がほぼ完成しました。

篠原さんと僕は、急いで立体駐車場の絵図を書きました。

これまで何度も絵図面を書いてきたので、設計部に渡す絵図面はすぐに出来上がりました。

そして、それを設計部に引き継ぎました。

それから数か月後にデパートと立体駐車場の建設が始まりました。デパート側のオープンの日は決まっていたのでデパート建設と立体駐車場の建設は同時施工です。

そのデパートは何度も設計変更をしただけあって、とても魅力的なデパートになるだろうと僕は内心そう思っていました。

ただの四角張った昔風のデパートではなくて、出っ張りがあったり引っ込んでいたり魅力が満載の外観になっています。

デパートも立体駐車場の工事も順調に進んでいるようです。

それを横目に僕と篠原さんは、次の仕事に取りかかっていました。

今度のお仕事も立体駐車場の建設ですが、デパートではなくてテナントビルの駐車場で、ビルの高さや広さなどの概要が決まっていたこともあり、すぐに絵図面は完成できるだろうと思っていました。

そんなとき、篠原さんと僕の元にデパートの建設担当者から電話がありました。

「社長の発案で駐車場の作りを変えて欲しい」という連絡でした。しかし、立体駐車場は既に建設途中です。

デパート側の言い分は、「現在建設中の立体駐車場はそのまま建設して、デパートの出っ張りや引っ込みのあるところにも駐車場にして有効活用して欲しい。お客様にゆとりのある駐車場の空間を提供したい。」とのことでした。

必要な駐車場の台数は確保してあるのにどうしてデパートの出っ張りや引っ込みのあるところも駐車場にする必要があるのか疑問に思いましたが、デパートの社長さんの発案であれば私たち建設会社にはそのようにするしかありません。

篠原さんと僕とで新しい駐車場の絵図面を書くことになりました。現在のお仕事は後回しです。

篠原さんと僕はデパートの設計図を引っ張り出して、どこにどのような駐車場を作るのか一から考えなければなりません。それにデパートの社長さんの言う「ゆとりのある駐車場の空間」という難題のオマケ付きです。

デパートも立体駐車場もどんどん出来上がっていくのに、「ゆとりのある駐車場の空間」を作るならば「ゆとりのある時間」も提供して欲しいものです。

「ゆとりのある駐車場の空間」の第1案は、あっさりと却下されました。社長さんの言われるには「遊び心が欲しい」のだとか。

こちらは「遊ぶ時間」もないと言うのに…。

それでも何とか篠原さんの設計の経験と少しばかりの僕の遊び心の提案とで、「ゆとりのある駐車場の空間」をデパートの社長さんの了解を得ることができました。第3番目の案でした。

後は完成を待つばかりです。

デパートと立体駐車場と「ゆとりのある駐車場の空間」が無事竣工しました。

そのお披露目のオープニングセレモニーに、僕と篠原さんも招待されました。

僕は自分が提案した「遊び心」がある駐車場に車を止めて、式典の前に新しいデパートを見て回りました。

その途中に篠原さんと会い、二人で式典に出席しました。

式典が終わると、司会者から「新しいデパートを隅々までゆっくりとご覧ください。」と言う締めの言葉があり、篠原さんとまたデパートの隅々まで見て回りました。もちろん「ゆとりのある駐車場の空間」の隅々も立体駐車場の隅々も見て回りました。

一通り全体を見て回ったので、会社に戻ろうということになりました。

篠原さんは立体駐車場の5階に車を止めたらしく、2階のエレベーターのところで分かれました。

僕は「ゆとりのある駐車場の空間」の2階に止めていたはずでした。そして「ゆとりのある駐車場の空間」に着いたのですが僕の車がありません。別の「ゆとりのある駐車場の空間」かなと思いそちらに行ったのですが、またもや僕の車は見当たりません。

「僕の車はどこ行った?」

「ゆとりのある駐車場の空間」の3階も見て回ったのですが、やはり僕の車は見つかりません。

慌てた僕は篠原さんに電話をして状況を説明しました。篠原さんは立体駐車場の5階から下に向かっているところでした。一旦車を止め直して僕の車を一緒に探してくれることになりました。

二人で「ゆとりのある駐車場の空間」を歩き回り、僕の車を探したのですが見つかりません。

篠原さんから「どこに止めたかよく思い出してみてよ。」と言われる始末。

そう言われても、竣工の式典に出席することとデパートと立体駐車場と「ゆとりのある駐車場の空間」が無事に竣工できたことのうれしさからよく覚えていないのです。「ゆとりのある駐車場の空間」に止めたことだけは覚えています。そして2階だったような気がします。

この「ゆとりのある駐車場の空間」は、デパート正面を覗く3方に建設してありデパート西側に渡り廊下で接続してある立体駐車場とも接続しています。その3方の「ゆとりのある駐車場の空間」を探しても僕の車はないのです。

思い余ってデパートの建設担当者に電話をしてみました。

すると、我が社の他に「遊び心」を重視した小さな駐車場をデパートの周りにいくつか建設したらしいのです。

僕の会社との契約がどうこうなのかは別にして、「ゆとりのある駐車場の空間」の他に「遊び心」の駐車場を建設していたことに腹立たしくなりました。

「どうして駐車するときに気が付かなかったのだろう?」と思うと自分自身にも腹が立ちました。

デパートの建設担当者に案内された場所で、無事僕の車は見つかりました。

「ゆとりのある駐車場の空間」って一体何だったのだろう。僕が考えて提案した「遊び心」はどうだったんだろう。

考えると腹が立ちます。

腹が立ったMAXのところで目が覚めました。目が覚めても腹立たしさはすぐには収まりませんでした。「夢」なのですけれど…。

これは、一部実体験が含まれていました。お客様の要求が高すぎて、遅すぎて、私の仕事がなかなか進まなかった経験を思い出して、このような「夢」を見たのかも知れません。

「夢」なのですから、いや「夢」くらい楽しい「夢」を見せて欲しいものです。

腹立たしい夢は、うつオジサンの「夢のお話」の中では珍しいので我慢しましょう。

既に見終わった「夢」ですしね。

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