「うつ病歴20年目」のオジサンの闘病日誌です!「うつ病」かなって思ったら…!「うつ病」になっちゃったら…!「うつオジサンの闘病日誌」を読んでみてください!何かのヒントになるかもよ!

「夢のお話」 第36話 ~サービスし過ぎるホテル~

私は、眠れない夜を過ごし、明け方に眠りについた時に夢を見ます。
その夢の中には面白い物が多く、一人で味わうのが勿体ないと思っています。
そこで、このブログで紹介しています。

今回のタイトルは、「サービスし過ぎるホテル」です。

僕は、平凡な会社員。年齢は30歳です。

嫌な上司と生意気な後輩、外面だけを気にする女性社員たちと仕事をする毎日。

いい加減にウンザリしていたこの会社に、いつ退職願を叩きつけてやろうかと考えながら仕事をしています。

ある日、直属の上司から急な出張を頼まれました。ある地方への出張です。

その上司は、嫌な上司の中には含まれませんが、頼りない上司であることは間違いありません。

本来ならば、その上司が出張に行き、取引先との交渉をまとめなければなりません。

そして、いつもならば、その上司は喜んで一人で行く出張でした。

ところが、今回はどうしても外せない仕事ができたため、僕に代わりに行って欲しいとのこと。「でも、どうしても外せない仕事ができた。」なんてホントかなあ?

その出張する取引先との交渉を取りまとめる以上の仕事が、その上司にあるとは思えませんでしたが、部下である以上引き受けなければ仕方がありません。

今回の出張は、地方にある会社と契約を締結するための最終的な詰めのお仕事です。

仕事の内容自体は、いつも行っている仕事なので、僕一人でも十分と言えば十分です。

その上司には、その会社以外に懇意にしている会社はないので、何故だろうと気にはなりました。

僕は、航空会社で行き帰りの搭乗券の予約と宿泊先のホテルの予約をしました。その上司がいつも使用している通りの航空会社とホテルです。

僕がその「ホテル」を予約したことを聞きつけたその上司は、宿泊するホテルを他のホテルに変更して欲しいと何度も頼みに来ました。

仕方なくいくつかのホテルに電話してみましたが、どこも予約で一杯のようで結局他のホテルの予約は取れませんでした。

すると、僕が出張に行く前日に、その上司から「もしもお前が泊まるホテルで何かあっても会社には黙っていて欲しい。どうか頼む!お前だから頼むんだ!」と意味の分からないことを言われました。

「ホテルで何があるっていうんだろう?」

そして、次の日、僕は羽田から飛行機でその地方に向かって飛び立ちました。

その地方に着くと、出張先の会社との仕事を無事に終えて、宿泊先のホテルにチェックインしました。特に変わったところもない普通のホテルです。

地方にあるホテルとしてはどちらかというと高級なホテルでしょう。

慣れた仕事だったとは言え、思っていたよりも早く仕事も終わり、また、僕はこの地方に来たのは初めてのことだったので、どこか近くの観光地にでも行くか、街中でもブラブラすることにしました。

ホテルの前にいたタクシーに乗り、近くに観光する場所はないか聞いてみました。

「この辺りにはお薦めするできるような観光地はないなあ。せっかく来られたのなら、ホテルでのんびりと過ごされたらいいのに…。」とニヤニヤしながら運転手さんが言いましたが、意味が分からないので、僕は街中まで行ってもらい、街中をブラブラしました。

夏の終わり頃だったので、街中に吹き渡る風はとても心地良かったです。

街を歩きながら「あの上司は何をいったい心配したのだろう?特別心配するような仕事じゃなくて、どちらかっていうと楽勝の仕事だったし…。ホテルがどうとか言ってたけど、ホテルも普通のホテルだったよなあ。タクシーの運転手もホテルがどうとか言ってたけど。」と考えながら街中を歩いていました。

「せっかく来たんだから、観光の一つでもできればもっと良かったのに…。」と思いながらホテルまで歩いて帰りました。

ホテルまで帰り着くと、辺りはもう薄暗くなっていました。

先程チェックインしたときと少しだけ雰囲気が変わったように思いましたが、きっと気のせいでしょう。何も変わるはずはないのですから。

部屋につくと、シャワーを浴びて普段着に着替え、冷蔵庫の冷えたビールを飲みました。歩いた後だったのでとてもうまかった。ビールを飲むと、急にお腹も空いてきました。

ルームサービスがあるのかフロントに電話で聞いてみました。すると、

「お客様、ルームサービスなんてもったいないですよ。ぜひ私共自慢のお料理をレストランでお取りになられてはいかがでしょうか?個室もございますので、是非ご利用くださいませ。」ということらしいので、レストランの個室で夕食を取ることにしてレストランに向かいました。

レストランでコース料理を頼み、料理を待っていました。

料理が運ばれてくるのが遅かったため、僕は少しだけイライラしてきました。

しばらくして、「失礼します。」と言う声が掛かりました。それも複数の女性の…。

「はい」というと個室のふすまが開けられました。

そこに立っていたのは、

ドレス姿の美しい女性と浴衣姿の女性、水着姿の女性でした。そして、

「私たち3人の中からお好きな担当者をお決めください。」と言われました。

僕は、しばらく驚いていると、ドレス姿の女性が、

「こちらは初めてだったんですね。大丈夫。ちゃんとお食事をさせてあげますから。お金のことは心配いりませんよ。別料金はかかりません。決められないなら3人とも付いちゃおうか?」…。

僕は、そっと「じゃあ浴衣の方で…。」と言うと、ドレス姿と水着姿の女性は「じゃあ、また後でねえ!」と言いながら、部屋を出ていきました。

僕が浴衣姿の女性と話せないでいると、その女性は、

「ごめんなさいね。びっくりしたでしょう?これがこのホテルのサービスの一つなんです。」

まだ釈然としない僕は、

「どうしてこんなサービスをしているんですか?」と尋ねました。

…と、そこにホテルのボーイが料理を運んできました。

その女性は料理を並べながら、「どうしてかわからないけど、ここら辺は観光地も何にもないからじゃないですか?お客様に来てもらうサービスだと思いますけど。」と言いました。

少しだけ納得した僕に、「お飲み物は?」と聞かれたのでビールを頼みました。

運ばれてきたビールを注いでもらい、一気に飲むと、「それじゃあ、どうぞ!」とお箸でつまんだ前菜を僕の口のところまで運んでくれました。

「あ、はい!」と僕は口を開けました。しかし、これじゃあ味も何もあったものじゃあない。

そこで「あの~、料理は自分で食べますので、このホテルのサービスのことをもう少し聞かせてくれますか?」とお願いしました。

するとその浴衣姿の女性が話し始めました。

「ここは観光地じゃないけど、工場とかたくさんあって出張の方とか、お客様は結構いらっしゃるの。ホテルも多かったでしょ。ここのホテルのオーナーさんも元は東京のサラリーマンだったんだって。だからそんなお客様の『癒し』になるようにって、このサービスを始められたんですって。」

僕は「なるほど…。」と思いました。

「でも、女の子とかたくさんいたら採算が合わないんじゃない?」と言うと、浴衣姿の女性は、

「私たち、ここは無給なんです。ホテルが各企業の協賛金みたいなものをいただいているので、そこから私たちに分配されるんです。」とのこと。

「だから、さっきは3人とも呼んでも良かったんですよ!」…、だって。

僕は分かったような分からなかったような気がしましたが、せっかくなら楽しまなきゃ損!

その浴衣姿の女性の飲み物や料理も頼んで、楽しむことにしました。

しかし、「もしかしたら、この飲み物がすっごい高かったりして…。」というと、

「本当はそうなの。すっごい高いんだから!ってウソウソ。メニューに書いてあった通りですよ。もしかしてお客さん心配性?」って笑っていました。

そして浴衣姿の女性と最初の「乾杯」をしました。

その横顔がすごくかわいくて…、そういえばさっきのドレスの女の子も水着姿の女の子も結構可愛かった気がしたけど…。

「ここの女の子、みんな可愛いの?」って聞くと、「オーナーの面接が厳しくて、容姿だけじゃなくて学力も試験があるの。政治とか経済とか社会みたいなの。普通の社会情勢とか聞かれるだけだけどね。お客様とのお話についていきゃなきゃいけないので。」なのだとか。

「ここのオーナーさんはすごい人だね!」と僕が言うと、「そうなの!」と言ってまた笑いました。

だいぶお腹も満足したし、お酒も入って来たので部屋に帰ろうとしました。

するとその浴衣姿の女性が、「これからが本当のサービスなんですよ。飲み放題3千円なんですから。」と言うと、僕の腕を引っ張りながら、ホテルの地下にあるスナックみたいなお店に連れていかれました。

横から見た彼女は、ますます若くて可愛くみえました。

僕は部屋番号と名前をサインしてお店に入りました。

そのお店に入ると、まだ夜も早い時間だったからか、お客さんは2、3人しかいませんでした。

浴衣姿の女性が、先ほどのドレス姿と水着姿の女性を連れてきて、4人で飲むことになりました。

僕がお金の心配をしているのかと思ったのか、ドレス姿の女性が「ここは飲み放題3千円ポッキリの飲み放題なんですよ。時間はお客様の入り次第です。女性の飲み物も無料で~す。高いお酒は別料金ですけどね。なので、女の子は勝手に飲みたいものを飲みま~す。」と言って勝手に飲み物を持ってきました。

ここまでくると東京のバーやスナックなんかに行くものじゃない!

女の子たちの飲み物も運ばれてきたので二度目の「乾杯!」をしました。

見た目と違いドレス姿と水着姿の女性もかなり可愛い女性で、話をしていくうちに、知性みたいなものも感じました。もしかすると、僕なんかよりも博識なんじゃ?

それにしても浴衣姿の女性は、見るたびに可愛く見えてきます。

その視線に気が付いたのか、水着姿の女性が「アッ、お客さんはこの子が気に入ったんでしょう!明日だったらこの子水着の番だったのにねえ。」と見破られる始末。でも、明日が水着ってことはローテーションが決まってるんだ。

「明日来れば良かったかなあ」って僕が冗談を言うと、水着姿の女性が「じゃあ今からローテする?」って言うと、浴衣姿の女の子も「いいよ!」だって。

僕は「ウソウソ」って誤魔化したけど、ホントは水着姿見たかったなあ。

楽しい時間はあっという間に過ぎました。

明日の帰りが早いので、僕の楽しみはここまでとすることにしました。

「また来るね!」と言って3人の女の子に手を振りながら部屋に戻ると、お酒が効いたのかバタンとベッドに倒れこむと、そのまま寝入ってしまいました。

翌日、ホテルをチェックアウトするときに、ホテルのパンフレットとオーナーの名刺をいただけないか頼んでみました。

すると、フロントの男性は、笑顔のままでパンフレットとオーナーの名刺を渡してくれました。

最後まで気持ちのいいホテルだったなあと思いながら、オーナーの名刺を見てびっくり。

名刺に書かれた名前は、今回出張を交代して欲しいと頼んだ上司の名前でした。

名刺に顔写真があるので、本人に間違いありません。

あの上司は我が社の「必殺仕事人 中村主水」だったのか!

私が見た「夢のお話」はここまで。

もう少し進んで、会社に帰って「必殺仕事人 中村主水」さんとの会話を聞いてみたかったものです。

もしかすると、どこの会社にもこのような「必殺仕事人 中村主水」のような人がいるのかも知れませんね。

私が「うつ病」で辞めた会社にも、いたような気がします。

「必殺仕事人」ではなくて「必殺仕置人」だったかも知れませんが。

私(うつオジサン)がこのような「夢のお話」を見たということは、今日も睡眠時間が少なかったことを意味します。

毎回そうですが、このような面白い「夢のお話」が見られるのならば、睡眠時間は我慢しましょう。

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