「うつ病歴20年目」のオジサンの闘病日誌です!「うつ病」かなって思ったら…!「うつ病」になっちゃったら…!「うつオジサンの闘病日誌」を読んでみてください!何かのヒントになるかもよ!

「夢のお話」 第42話 ~インディアンの刻印~

私は、眠れない夜を過ごし、明け方に眠りについた時に夢を見ます。
その夢の中には面白い物が多く、一人で味わうのが勿体ないと思っています。
そこで、このブログで紹介しています。

今回のタイトルは、「インディアンの刻印」です。

僕はごく普通の会社員です。年齢は30歳。

少し長い休暇が取れたので、彼女の絵里奈とアメリカに旅行に行くことにしました。

絵里奈はハワイには行ったことがあるそうですが、アメリカ本土、西海岸は初めてだそうです。

もちろん僕は初めての海外旅行です。二人でどこに行こうかと念入りに下調べをしました。絵里奈との旅行ならきっとどこに行っても楽しいだろうと思い、できる限り、いやほとんど絵里奈の行きたいところにしました。

成田を出発してしばらく経ったときのこと、飛行機が大きく揺れたと思ったら、何か渦の中に落ちて行く感じがして、次第に意識が薄れていきました。

気が付くと、飛行機の中でも空港の中でもなくて、そこは砂漠のど真ん中。まだ夢の中にいるのかとも思いましたが、意識は完全に戻っていて、ザラザラした風が首元に巻き付いてきます。

ふと、自分の服装が気になりました。その格好は物凄く昔の白黒のアメリカ映画で見たことがあるような服装をしていました。

そう言えば、絵里奈はどうしたんだろう?どうして近くにいないんだろう?…と思うと不安に襲われました。

いったいどうしたと言うんだろう?何が起こったんだろう?何がなんだか訳が分かりません。

辺りを見渡すとはるか遠くに集落のようなものがあることに気がつきました。もしかしたら絵里奈はあそこにいるんじゃないのか?

そう思うと、汗をかいた首元にザラザラした風を巻き付けながら、集落の方へと自然と足が向かっていました。今のところ、できることはそれしかありません。

ようやく集落に近づき、そっと家々の様子を眺めました。そこは映画で見たインディアンたちの国のようでした。僕の足元にも何の羽根なのか分かりませんが、綺麗な羽根が落ちています。

ある家の中を覗くとインディアンたちと、そして、もう一方には、少し近代的な西洋風の衣装を着た数人の白人たちもいました。

確か世界史で習ったのは、イギリス?そうイギリス人のはずだということを思い出していました。僕の知識ではそれ以上のことは覚えていません。確か戦争をしたんじゃなかったっけ?17世紀?18世紀、多分その頃。

でも17世紀?18世紀、多分その頃っていったいどういうこと?タイムスリップでもしちゃったってこと?

絵里奈はどこにいるんだろう?なぜタイムスリップしたんだろう?

なぜ、なぜ、なぜ、「なぜ」という言葉しか思い浮かびません。

部屋の中で数人のインディアンとイギリス人たちは、テーブルをはさんで何か話し合いをしているようです。何かの交渉をしているような雰囲気でした。

僕が「なぜだ」と考えてばかりいるうちに、インディアンとイギリス人たちから見つかってしまいました。

言葉が通じないのでどうしようもなく、インディアンに両腕を抱えられて、小さな小屋の中に押し込められました。

イギリス人だったら英語が通じるはず。でもダメか。英語は苦手だったのでしゃべれません。絵里奈がいてくれたらどうにか話が通じたかも知れないのですが。絵里奈は英語が得意だったのになあ。

始めて見るインディアンは、迫力があって強そうで映画で見るよりも少し怖かったです。

「僕はどうなるんだろう?やっぱり殺されるのか?せめて両方の敵ではないことが通じればいいんだけど。何か分かってもらえる手立てはないだろうか?」

もしかしてイギリス人にだったら、「ジャポン」とか「ジャパン」とかで通じないかなあ?

しかし、長い時間が経ってもインディアンもイギリス人も小屋に来てくれません。先程の交渉がまとまらないのでしょうか?

しばらく時間が経ってから、インディアンの娘らしき女性がパンを2切れ乗せた皿を小さな小屋の小さな出窓から恐る恐る手渡してくれました。

「すぐに殺されることはなさそうだ!」と思った僕は、インディアンの娘が持って来てくれたパンを頬張りました。随分パサパサしてたけど、お腹が空いていたのでおいしかったです。

日が暮れてもインディアンもイギリス人もやって来ませんでした。

日が落ちてしばらく経ってから、インディアンの娘が今度はスープのようなものを持ってきてくれました。

「どういうことだろう?食事は持って来てくれるのに、なぜインディアンもイギリス人も私のところには来ないんだろう?」

スープを飲んでいるとパンとスープを持って来てくれたインディアンの娘がある家の部屋の窓からこちらを見ているのに気づきました。思わずおじぎをしてしまったけど通じないよな?

夜が更けてもインディアンもイギリス人もやって来ません。

そこで僕は、高校生の気分に戻って、世界史について思い出そうとしていました。

「確かインディアンたちは植民地化されて最終的には、戦争とか飢餓とか病気とかでいなくなっちゃったんじゃなかったっけ?」

「でも昼間に見た様子では、まだまだ対等に交渉のようなものをしていたよな。」

「…ってことは、イギリス人たちがやって来てまだ間もないのかも知れない。」

「コロンブスがいたりして…。」

翌朝、インディアンの娘がまた2切れのパンを持って来てくれました。

僕は何かを話そうとしましたが、インディアンの言葉なんて分からない。

僕は思い切って「サンキュー」と言い、頭を下げました。

するとインディアンの娘は、少しだけ微笑んだように見えました。

それから食事のたびにインディアンの娘に身振り手振りで何かを伝えようと試みることにしました。インディアンの娘は僕のすることを熱心に見ていました。時折微笑みながら…。

インディアンの娘と少しずつ距離が縮まっていく気がしました。

2日後になって、ようやくインディアンの2人がまた僕の両腕をつかんで、小さな小屋から連れ出すと、イギリス人とインディアンがいる部屋に連れて行きました。

やはり、英語とインディアンの言葉で話しかけてきましたが、サッパリ意味が分かりません。

僕はただ、自分に指を向けて「ジャポン」「ジャパン」と繰り返すだけでした。

すると、イギリス人の一人が「オオッ、ジャポン、OK!OK!」と理解してくれたようです。

しかし、それ以上の会話は前進しませんでした。

僕が日本人だと分かると、今度はインディアンとイギリス人が何かの交渉をしていた建物の1部屋を僕に与えてくれました。

そして、僕の世話係として例のインディアンの娘を付けてくれたようです。

それからもインディアンの娘と色々と身振り手振りで何かが通じるように努めました。

それにそのインディアンの娘は、多少の英語が話せることも分かりました。

それから僕の拘束は解かれ、自由に行動することが許されました。許されたというのか、部屋やその家から出ても、インディアンからもイギリス人からも何も言われなかったってことです。

彼らが行っている交渉のようなものを遠くから眺めていても、何も言われません。その様子を見ていると、インディアンの方が優位に物事を決めているようでした。

そして、インディアンとイギリス人が交渉して何かを交換するときには、必ずインディアンの印が必要のようでした。インディアンの酋長が刻印のようなものを押しているみたいです。

交渉をしているときに、イギリス人はいつもお金の束を見せていたので、そのお金で何かと交換しようとしているのかも知れません。

案の定、交渉の後、インディアンから受け取った袋を手に持ってイギリス人たちは部屋を出ていきました。あの袋の中身はなんだろう?もしかして金?

インディアンの娘が食事を持ってきてくれたときに、インディアンの酋長の印のことを身振り手振りで尋ねると、「酋長が決めた証。刻印は酋長しか持っていない」と言っているみたいです。

僕がここを出ていくのにもインディアンの酋長の刻印が必要なんだろうか?

…ってことは、イギリス人が作ったものを酋長が認めることになるんだよな。

しかし、英語のしゃべれない僕はどうしたらいいんだろう?

すると、その娘は印を押す仕草をして部屋を出て行きました。

「何をするつもりだろう?もしかして僕を助け出そうとしているのだろうか?」

それから2日後、その娘が1枚の紙を持ってきました。酋長の刻印が押された文書を…。

しかし、英語の読めない僕には内容が分かりません。

そしてその娘は僕の手を取ると、その家を出て、言うなれば検問所のようなところに連れて行きました。そして、検問所にいたインディアンたちは、酋長の刻印を確かめると、僕を検問所の先の方を指差し、自由の身にしてくれました。

でも、何だかしっくりこない。あの紙には何が書いてあったのか?酋長の刻印は本物だったのか?この先に行ったとしても何があるのか分からない。

しかし、インディアンの娘が助け出してくれたのですから、それだけの意味があったはず。そんなことを考えながら、僕は検問所から少しでも遠くに離れようとして、少し小走りで先を急ぎました。そうだ、絵里奈を探さなければなりません。あの集落にはいなかった絵里奈のことを。

小走りで急いだせいか少し疲れて岩場で休んでいると、やって来た方から土煙が上がっているのが見えました。その土煙を見ているとなんだか随分急いでいるようでした。

もしかして、僕を探しているんじゃ?

そして、インディアンの娘が持って来てくれた文書はニセモノだったのではなかったのか?

でもあの文書にはインディアンの酋長の刻印も押してあったはず。

あの刻印もニセモノだったのだろうか?

僕は、そんな嫌な予感がして岩場の陰に隠れるところを探しました。するとちょうど人一人が入れるくらいの竪穴がありました。僕はそこに隠れると、馬を飛ばしながら土煙を上げているインディアンなのかイギリス人なのか分かりませんが、見つからないように身を縮めてじっとしていました。

すると、馬に乗ったインディアン数人が岩場の横を走り去っていきました。その馬に乗った集団をチラッと見ると、インディアンの男の後ろにあの娘が乗っているのが見えました。

やはり、僕を探しているんだ。間違いない。あのインディアンの酋長の刻印はニセモノだったんだ。あの娘は大丈夫だろうか?

でも元々いなかった「ジャパン」を逃がしても大した罪にはならないだろう。

さて、これからどうする?絵里奈を探さなきゃ!そして絵里奈と一緒に令和の時代に戻るんだ。

ちょうどインディアンたちから逃げたところで目が覚めました。

私の「夢のお話」についにインディアンまでが登場しました。

これまで死神や魔女や宇宙人や色々な映画に出てきそうな人たち(?)が登場してきたので、全然不思議ではないのですが…。

夢に出てきた絵里奈もインディアンの娘も元カノの顔でしたが、どんな違いで私の脳は配役を決めたのでしょう?少し気になりました。

それにしても私の夢はタイムスリップすることが多いみたいです。

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